DSTORM

キャラクターのフェイスリグ構築:眉・唇・まぶたの設定手順

眉、唇、まぶたの基本的なジョイント設定とウェイトマップの割り当て方法を丁寧に解説したフェイシャルリギング入門チュートリアルです。

1. セットアップの概要と方針

フェイシャルリグの構築を始めるにあたり、まずボーンとモーフを組み合わせた二次的コントローラーの設定を行います。両者をうまく連携させるため、ボーンから作業を開始します。

2. 眉のボーン作成

フェイスルートに4本の眉用ボーンを追加し、眉のトポロジーに沿って配置します。ボーンアイコンのサイズを調整し、コントローラーとして扱いやすくします。

3. 眉のウェイトマップ設定

Modelerであらかじめ用意したウェイトマップを使用して、眉の変形が滑らかになるように設定します。左右のウェイト分離は不要と判断しました。

4. 眉のミラーと親子関係の設定

左側のボーン階層をミラーで複製し、左右それぞれの目のルートに再親子化して、目のスケーリングや変形と連動させます。

5. 唇のボーン設定

Z軸ボーンを親として上下の唇ボーンを追加し、意図しない間のジオメトリが変形しないように構成します。配置間隔はトポロジーのバランスを重視します。

6. 唇のウェイトマップ適用

Modelerで「上唇」「下唇」用の別々のウェイトマップを作成し、それぞれに割り当てます。角部分は上唇のマップに含めます。

7. まぶたのジョイント設定

目のルートからまぶた用のルートボーンを作成し、上まぶたと下まぶたにジョイントを適切な間隔で配置します。配置後に階層ごとミラーし、ウェイトを設定します。

8. ソフトアイ効果の追加

まぶたのルートにフォロワーを追加し、目の動きに対して軽い追従(ソフトアイ)を設定します。左右の動きは弱く、上下の動きはやや強めにします。

9. モーフとジョイントの連携

「Use Morphed Positions」を無効にすることで、ジョイントがモーフ適用前の状態を基準に変形できるようにします。これにより、モーフとジョイントが正しく連携します。

10. カートゥーン向け簡易フェイスリグ

カートゥーンキャラクターにおいては、「あご開閉」と「まばたき」の2つのモーフに、ジョイントによる制御を組み合わせることで、迅速かつ十分なフェイシャルアニメーションが可能です。

※この動画の音声は英語ですが、YouTube の翻訳機能を使用して日本語字幕を追加することができます。