CGWorld10月号「手足と服(女性)」編

今月のCGWorld誌に連載されているmodoのテーマは「手足と服(女性)」編です。

8月号は女性の顔のモデリング、9月号では女性の体のモデリング方法が掲載されていましたが、今回はそれらをドッキングさせ、さらに細かな手足を作っています。

効率の良いワークフロー、トポロジを意識したモデリングを行うことで、後からの修正が効くモデルを作ることが可能になりますね。また、手足の筋や手相、骨といった、人体の構造にあわせたモデリングで、よりリアルに見せられるのだ、ということがよくわかります。

キャラクタに限らず、モデリングをする際には、モデルの構造を理解したうえで組み立てていくということが大事になるのかもしれないですね。

 

モーションパスの表示:Motion Paths

前回パスアニメーションのチュートリアルについてご紹介しましたが、modoにはもちろんキーフレームアニメーション機能も実装されています。

ただ、modo上でアニメーションをつける際、アニメーションの軌跡が表示されずに、設定しにくいと感じられることもあるかもしれません。パスアニメーションの場合は、パスの元となるカーブはもともとジオメトリですのでビュー上に表示されますが、キーフレームアニメーションはそういうわけにはいかないため、そのフレームあたりでどの値を動いていたのかなどを直感的に把握するのが難しいケースもあるでしょう。

そのようなときには、Matt Cox氏製作のMotion Pathsというスクリプトがお勧めです:

このスクリプトは、文字通りモーションパスを表示させるためのスクリプトになっており、フリーで配布されています↓

Matt Cox 氏製作のスクリプト:Motion Paths

インストールはいたって簡単!

modoを起動し、システムメニューユーザースクリプトフォルダを開くから、ユーザー用のスクリプトフォルダを開きます。ここにダウンロードし解凍した2個のスクリプトを配置するだけ。

あとはモーションパスを表示したいアイテムを選択し、システムメニュー実行から @mc_lxCreateMotionPath.py というコマンドを入力してください。同じく表示をオフにする場合も簡単で、同じようにシステムメニュー実行から @mc_lxRemoveMotionPath.py というコマンドを入力するだけです。

表示されるモーションパスには、アニメーションの軌跡だけでなく、パス上にフレームも表示されるため、どのタイミングで、どこに位置しているのかを理解することができるという点でも便利に使えそうですね。

さらに、いちいちコマンドを入力するのが面倒くさい!という方は、キーボードショートカットキーを割り当ててみると良いかもしれません。たとえば、パスを表示するための @mc_lxCreateMotionPath.py コマンドをあるひとつのキーに、パスを非表示するための @mc_lxRemoveMotionPath.py コマンドをまた別のキーに割り当てれば、コマンドを入力することなく、キーを押すだけで表示・非表示を切り替えられるようになります。キーボードショートカットの割り当てはシステムメニュー入力編集から行えますので、ぜひ併用してみてください!

 

recoil使用例:屋根板

物理演算シミュレーション用プラグインとしてモデルが落下するシーン、壁が崩れ落ちるシーン、ドミノ倒しなどのシーンで活躍するrecoilですが、recoilの活用先はアニメーションだけではありません。

静止画で多数のモデルを配置するといった用途としても、recoilの活躍の場があります。たとえば、大量のモデルを配置する下図のようなシーンの場合:

一つ一つがめり込まないように配置するといった作業は、手間がかかるばかりで、ちょっとした修正にも時間をとられてしまいます。こんなときにrecoilを使用すれば、たとえ外側のケースの形状が変わったとしても、モデルの配置を手作業で行うことなく、すぐに対応することができるのです。

Luxology社のフォーラムでは、そんなrecoilの特性を利用して、屋根板を配置しているサンプルがユーザーさんから挙げられています:

recoilを使えば、屋根の形状に沿って何枚もの屋根板をキレイに沿わせることができそうです。また、後で屋根の形状を変更したとしても、すぐに対応がききます。アニメーションだけでなく、このような[配置する]という用途でrecoilの使用を検討されてみてはいかがでしょうか?

 

チュートリアル:パスアニメーション

アニメーションを設定する際、パスアニメーションを使ってみたことはありますか?

パスアニメーションとはmodo上でカーブでパスを作り、コンストレイント設定を行うだけで、パス上を簡単にアニメーションさせることができる大変使いやすい機能です。

とはいえ、全くパスアニメーションを使ったことがない方にとっては、興味はあっても二の足を踏んでしまうかもしれませんね。そんな方はぜひこのチュートリアルビデオをご覧ください:

Constraining a Camera to a Path in Modo from Warner McGee on Vimeo.

このビデオでは

  • カーブの作成方法
  • カメラとカーブのコンストレイント
  • パスアニメーションの設定
  • カメラターゲットの設定

などの機能が、ひとつひとつ丁寧に解説されており、非常にわかりやすいビデオになっています。

静止画用にmodoをご使用される方も多いとは思いますが、カメラをアニメーションさせることで、製作したモデルを様々な角度からアピールすることも可能ですので、ぜひ一度チャレンジしてみてください!

 

modo第3回勉強会レポート

昨日08/28(日)、modoユーザーグループTOKYO様による第3回勉強会が行われました。55名もの方が参加したとのことですので、かなりの大盛況ですね!

この勉強会では講師である日比氏からはmodoの基本的なモデリングの操作方法やライティング、また田崎氏からはトラブルを回避する方法やモデリング方法などについてのセミナーが行われました。

modoユーザーグループTOKYO様のページでは、当日の様子を収録したビデオも公開されていますので、ぜひご覧ください。

こういう場では講師の方々が行ってくださる貴重なセミナー内容だけに限らず、懇親会も含め、ユーザー様同士の交流の場として、また様々な分野での情報交換の場としてご活用いただけるものと思います。

これから先もこういった形のセミナーは開催されていくそうなので、残念ながら今回参加できなかった方も、またの機会をどうぞお楽しみに!セミナー開催の折には引き続き本ブログでもできるだけご紹介させていただくようにいたします。

 

チュートリアル:ファー機能

modo上でモデルにペイントした箇所にだけ、ぱぱっとファーが生えていく、そんなチュートリアルビデオが公開されています↓

気持ちよいぐらい、さらーっとファーが描かれていきますね。

そうやってできた画像は、Luxology社のギャラリーにも展示されているこの画像です↓

まるでヌイグルミのように、ふさふさみっちりのファーが生えていて、なんとも味があります。

 

 

グラディエントエディタのデモンストレーション動画

マテリアルでグラディエントを利用すると、わざわざUVを設定し、画像を用意しなくても、多岐にわたる様々な効果を簡単に設定することができますが、イマイチ使い方が良くわからないといった方は、Yazan氏が行ったセミナー内容を参考にしてみてはいかがでしょうか?

Modo 501 & The Gradient Editor with Yazan Malkosh from Geoff Swartz on Vimeo.

こちらの動画はmodoのユーザーグループミーティングにおいて、グラディエントエディタについて解説しているセミナー動画となっており、後半部分は実際の聴講者の方々との質疑応答も行われています。講師を務めているYazan氏は、自身のスタジオ’9b studios‘を運営している長年にわたるmodoユーザーであり、PAD(プロダクトと自動車デザインキット)SES 1(スタジオ環境セット 1)SLIK(スタジオ内の精密な照明と反射のmodo専用セットアップ)といったマテリアル系のキットをいくつも出しているプロのクリエイターです。

英語で解説されてはいますが、実際のインターフェイスの操作画面を動画で確認できるのはとても便利ですね。少しずつ、このブログでもちょっとしたチップスを日本語でご紹介できるようにしていこうと思います。

 

recoilでドミノ倒し

Bulletエンジンを活用した物理演算計算用modo 501プラグインrecoilですが、このrecoilを使用してドミノ倒しを表現している動画が公開されています↓

recoilが随所で使い倒されており、スゴイの一言ですね。セットアップにかかった時間はどれくらいか、どれくらいだったのでしょうか。

Luxologyのフォーラムには、静止画も用意されていますが、こちらもいろんなパターンでレンダリングされており、受け取る印象が変わってくるのも面白いところです↓

単に動きをつけるだけで無く、表現の幅を広がるためにrecoilを活用してみるのもいいですね!

 

第三回 東京modo勉強会のお知らせ

来る8/27(土)、有志のmodoユーザー様方による「第三回 東京modo勉強会」が開催されます。

8/27(土)
13:00〜17:00(18時完全撤収)

場所:シミズクリエイティブスタジオ
東京都新宿区下落合1-4-1 B1(駅は高田馬場より約5分)

会費:2,000円

講師:日比隆志
Luxologyのプログラマー田崎

勉強会参加のお申し込みは tokyomodo@gmail.com 宮原まで

開催元であるmodoユーザーグループTOKYO様は、先日のAppleStore銀座での日比氏によるセミナーにご協力いただき、懇親会では素晴らしい作品の数々をご紹介いただいた熱心なmodoユーザー様の集まりです。

また、今回日比氏とともに講師を務められる田崎氏は、長年プログラマとして3DCG業界に携わっており、現在はmodoの開発者の一人でもあります。直接、開発者の立場からモデリングに関するチップスをお話していただけるとのことですので、かなり突っ込んだ話もご期待いただけるはず!

周りにmodoユーザーがいなくて情報が少ないから話を聞いてみたいなとか、直接開発者と話してみたいなとか、modoを使用する上での苦労話を分かち合いたいななど感じられている方は、この勉強会に参加されてみてはいかがでしょうか?

詳しいお申し込みなどにつきましては、modoユーザーグループTOKYO様までご連絡くださいますよう、よろしくお願いいたします。

 

modo 501 サービスパック4 日本語版公開開始!

大変長らくお待たせいたしました。本日よりmodo 501 SP4(サービスパック4)日本語版の公開を開始いたしました!

SP4における主な変更点は、こちらをご覧ください。

ただし、Luxology社よりSP4がリリースされた後、OSX Lion上において新たなクラッシュバグが発見されたため、Mac版に対してのみSP4r2というサービスパックが適用されています。このSP4r2はOSX Lion上での動作に関する問題に対応しているため、Mac版しかリリースされておりません。このため、今回のサービスパックではWindows版がビルド43413、Mac版がビルド43854となっております。日本国内では、Luxology社よりのSP4r2公開を待ってからのSP4日本語版公開となりましたため、リリースまでお時間を頂戴いたしましたが、ユーザーの皆様にはその間お待たせしてしまいまして、大変申し訳ございませんでした。

modo 501をご登録いただいているイーフロンティア マイページのログインしていただきますと、SP4がダウンロードできるようになっておりますので、どうぞご利用くださいませ。